定義:関数 \( f(t) \) が \( t \lt 0 \) で \( f(t) = 0 \) となる一方向関数であるとき、ラプラス変換 \( F(s) \) は次のように定義されます。
\[ \mathscr{L}\{f(t)\} = F(s) = \int_{0}^{+\infty} f(t) e^{-st} dt \]
ここで \( s \) は、上記の不定積分が収束する複素数です。
デルタ関数 \( \delta(t) \) などの関数に対応するラプラス関数のより厳密な定義は次の通りです。
\[ \mathscr{L}\{f(t)\} = F(s) = \int_{0{-}}^{+\infty} f(t) e^{-st} dt \]
ラプラス変換の計算 の例と解答を含むページがあります。
関数 | 変換 |
---|---|
\( f(t) \) | \( F(s) \) |
\( u(t) \) | \( \dfrac{1}{s} \) |
\( t^n \) | \( \dfrac{n!}{s^{n+1}} \) |
\( e^{-at} \) | \( \dfrac{1}{s+a} \) |
\( t^n e^{-at} \) | \( \dfrac{n!}{(s+a)^{n+1}} \) |
\( \sin \omega t \) | \( \dfrac{\omega}{s^2+\omega^2} \) |
\( t \sin \omega t \) | \( \dfrac{2 \omega s}{(s^2+\omega^2)^2} \) |
\( \cos \omega t \) | \( \dfrac{s}{s^2+\omega^2} \) |
\( t \cos \omega t \) | \( \dfrac{s^2 - \omega^2}{(s^2+\omega^2)^2} \) |
\( \sinh \omega t \) | \( \dfrac{\omega}{s^2 - \omega^2} \) |
\( \cosh \omega t \) | \( \dfrac{s }{s^2 - \omega^2} \) |
\( \delta( t - \tau) \) | \( e^{-s \tau} \) , \( \tau \ge 0 \) |
\( u( t - \tau) \) | \( \dfrac{1}{s} e^{-s \tau} \) , \( \tau \ge 0 \) |
注意:
1) \( \delta( t ) \) は、ディラックデルタ関数であり、工学ではインパルス関数とも呼ばれます。
2) \( u( t) \) はヘヴィサイドのステップ関数です。